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【マイナス印象の退職理由10選】顔合わせ(職場見学)で『不利にならない』退職理由の伝え方

派遣であっても、顔合わせ(職場見学)で『退職理由』を聞かれることは多々あります。

求職者

「えっ!?派遣の顔合わせって、退職理由をいう必要はないんじゃないの??」
「違法になるんじゃない?」

 

確かに、派遣の顔合わせ(職場見学)で退職理由を聞かれても、答える義務も義理もありません。

ただ、現実は

✔︎ 退職理由を聞かれることはよくありますし、
✔︎ 聞かれたら「退職理由は言いません」といえる雰囲気でもないですし、
✔︎ 理由の伝え方で印象が悪くなって見送りになることもあります。

それであれば、最初から回答を準備して顔合わせに臨む方がいいと思い、僕の過去の経験をもとに、『不利にならない』退職理由の伝え方を記事にしました。

特に、マイナスな印象を与えてしまう退職理由上位10選に注目して書いています。

もとよし

言いにくい退職理由というものは、たくさんあります。
でも、なぜそれがマイナスの印象を与えてしまうのかを理解して、払拭させるポイントを押さえれば、ほとんどの退職理由は上手に伝えることが出来ます。

 

この記事を書いた人

 人材派遣会社に14年間勤め、これまでの派遣顔合わせ対応回数は累計4桁以上。民間企業、大学、公的機関など様々な派遣先に対し、多くの就業決定サポートをしてきました。【求職者のタイプ】×【派遣先のタイプ】の掛け合わせを重視し、より良い顔合わせを実現してまいりました。
 ≫ プロフィール詳細はこちら

 

※「そもそも退職理由を伝えるべきか?」という問いには、こちらの記事で考察をまとめています。
 >【マッチ度UP!!】派遣の職場見学で『退職理由』を伝えるメリット

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『マイナス印象を与えやすい』退職理由【10選】

退職には様々な理由がありますが、以下の理由10選は相手にマイナスの印象を与えやすいものです。

マイナス印象を与えやすい退職理由【10選】

① 上司のパワハラ
② 職場の同僚との関係性悪化
③ 給与が安い
④ 通勤距離が遠い
⑤ 仕事が忙しすぎる
⑥ 仕事が暇すぎる
⑦ 仕事が難しすぎる
⑧ 仕事が簡単すぎる
⑨ 体調不良
⑩ 学業専念(自分の留学や学校入学など)

これらの退職理由を説明するときは、注意が必要です。

ちなみに、マイナス印象になりにくい退職理由は以下のようなものです。

マイナス印象になりにくい退職理由(参考)

・就業先の予算縮小による終了
・就業先の業務縮小による終了
・期間限定業務での満了終了
・就業先の事業所移転
・就業先の閉鎖や倒産
・自身の結婚
・出産&子育て
・家族の介護
・家族の転勤などによる引越し(※)
 ※今後の発生頻度など、懸念材料になることはあるが、退職理由としてマイナスではない。

 

では、マイナス印象を与えやすい退職理由について、

✔︎ なぜ、マイナス印象を与えてしまうのか?
✔︎ マイナス印象を払拭するにはどうすればいいのか?
✔︎ 具体的な伝え方

を次の章で解説します。

マイナス印象の退職理由の伝え方

ここからは、マイナス印象を与えやすい退職理由の伝え方について具体例を記載します。

\読みたい項目をタップして開いてご覧くださいませm(_ _)m/

① 上司のパワハラ

【ケース例】
派遣先の上司の方から、毎日嫌味を言われる。
たまに怒号を浴びせられることもあり、辛くて退職した。

【マイナス印象】
・辛いことがあると、すぐ辞めてしまうと思われる
・求職者本人にも問題があるのでは、と思われる

【払拭ポイント】
・辛いことがあってもすぐ辞めず(諦めず)、まず相談できるタイプであるとアピールする
・相手を否定しすぎない、悪く言いすぎない
・パワハラやセクハラというワードを使わない
(ハラスメントは個人の受け取り方によるし、企業はこのワードに敏感。この人すぐパワハラと騒ぐ人かも、と思われるかも)
・自分自身は真っ当な手順を踏むタイプであることを表現する

【面談での伝え方】
前職の直属の上司の方が厳しい方で、私にとって少し苦手な人物でした。
派遣会社にも相談したのですが解決は難しく、

再度派遣会社と相談の上、退職することに決めました。

【補足】
退職理由が人間関係の場合、採用選考で伝えるべきではないと言われることがありますが、私はそうは思いません。
人間関係がどうしても無理な場合、派遣元に相談し手を尽くした上で退職することは、悪いことではありません。
むしろ、顔合わせ(職場見学)できちんと伝えて、次の派遣先には理解してもらうべきです。
もし次の職場も同じような人が上司であれば、就業オファーをもらわないほうが身のためです。

② 職場の同僚との関係性

【ケース例】
同じ職場の人(正社員、もしくは他の派遣社員)から
嫌がらせを受けており、辛くて退職した。

【マイナス印象】
・辛いことがあると、すぐ辞めてしまうと思われる
・求職者本人にも問題があるのでは、と思われる
 (①上司のパワハラ と同じ考え方)

【払拭ポイント】
・辛いことがあってもすぐ辞めず(諦めず)、まず相談できるタイプであるとアピールする
・相手を否定しすぎない、悪く言いすぎない
・自分自身は真っ当な手順を踏むタイプであることを表現する
・関係性が悪かったのは、ある特定の人だけだったということを表現する
 (もし全体と関係性が悪かったら、この求職者自身に問題があると思われやすい)

【面談での伝え方】
前職で、ある社員の方とだけ関係性が上手くいかず、
派遣会社や派遣先の上長にも相談したのですが解決は難しく、
周囲の方とご相談の上、退職することに決めました。

③ 給与が安い

【ケース例】
数年間同じ職場で派遣就業しているが、これまで一度も時給が上がったことがなく、
時給が高い他の仕事に移るために退職した。

【マイナス印象】
・今後さらに高い時給の仕事が他に出てきたら、うちを辞めてそっちに転職してしまうのではと思われる
・なんとなくお金にいやらしく思われる

【払拭ポイント】
・お金だけではなく、やりがいも持って仕事に取り組むタイプであることを表現する
・なぜその収入が転職を考えるきっかけになったのか、理由があるといやらしくない

【面談での伝え方】
前職の仕事はやりがいがあったのでのですが、
今後の子供の進学(※)を考えると、収入に不安がありました。
今から少しでも収入を上げておきたいと思い転職を決意しました。
(※親の介護、自分の将来への貯蓄、などでもOK)

④ 通勤距離が遠い

【ケース例】
遠いと分かっていて就業してみたが、実際に働いてみてやはり遠いのはしんどい。
家から近い職場に転職したい。

【マイナス印象】
・思考が浅い、あまり考えないタイプではないか、と思われる
(通勤距離が遠いことに気づかずに就業したのだろうか?)
・何かあれば我慢できず、すぐ離職するのではと思われる
(そもそも遠いと分かって就業したのに、嫌だからとすぐ辞めてしまう人はいらない)

【払拭ポイント】
・考えが甘かったことをこちらから先に正直にさらけだし、今は認識していることを伝える
・通勤に時間がかかると何がネックなのかを伝え、単純に遠いから嫌というわけではない(ちゃんと考えている)事を示す
・前職は60分かかったが、この職場であれば30分で来れるのでネックが解消できる、と具体的な数値で示す

【面談での伝え方】
前職は通勤時間が60分かかること分かって就業していましたが、
子供の送り迎えをしていると想像以上にいつもぎりぎりで、
見立てが甘かったと反省しています。
ただこちらの職場であれば通勤30分ですので、問題なく就業できます。

⑤ 仕事が忙しすぎる

【ケース例】
毎日残業だらけ、昼休憩もろくに取れない、
プライベートとの両立が難しく転職したい。

【マイナス印象】
・仕事が残っていても、定時になったら即退勤みたいに、無責任な行動を取らないか心配
・何かあれば我慢できず、すぐ離職するのではと思われる

【払拭ポイント】
・なぜ残業をしたくないのか(出来なくなったのか)、具体的な理由があると理解してもらいやすい
・仕事を完遂する責任感は持っていることを断言する(実際、責任を持って完遂する)

【面談での伝え方】
前職は毎日2〜3時間の残業が当たり前でしたが、英語の勉強をしたく、
残業が少ない職場で働きたいと転職を希望しました。
とはいえ、全く残業ができないわけではなく、
これまで通り自分の仕事は責任を持って完遂します。

⑥ 仕事が暇すぎる

【ケース例】
毎日結構暇。
職場の人に聞いてもやることがないと言われる。
暇が辛くて転職したい。

【マイナス印象】
・本当に、仕事は少なかったのだろうか?
・仕事、ちゃんとできるのだろうか?出来が悪いから仕事を与えられなかったのでは?

【払拭ポイント】
・当時、本当に仕事がない事を職場上司に確認したことを伝える
(派遣会社など第三者の確認があると信憑性UP)
・暇より忙しい方が好きならば、それも伝える

【面談での伝え方】
前職では業務量が少なく、今後も増える予定はないと派遣会社を通じて聞いたので、
もっと頑張りたいと思い転職を希望しました。
時間が余るより、ちょっと忙しい方が自分に合っていると思っています。

⑦ 仕事が難しすぎる

【ケース例】
仕事でミスして迷惑をかけたり、指摘を受けることが多い。
業務レベルが自分にとって高くそれが辛いので転職したい。

【マイナス印象】
・仕事はちゃんとできるのだろうか?
・向上心がないと思われる
・何かあれば我慢できず、すぐ離職するのではと思われる

【払拭ポイント】
・具体的に何ができて、何が難しかったのか、自分自身のレベルを正直に伝える
・人や環境のせいにしない

【面談での伝え方】
前職では、文献調査から翻訳までを行う仕事でしたが、
職場のスピードに付いていくことが出来ず、退職しました。
このくらいの分量で、1日1件ほどのスピードであれば対応できます。
前職ではこの3倍のスピードを求められていたため、
上司にも相談し、結果自分には難しいと判断しました。

⑧ 仕事が簡単すぎる

【ケース例】
毎日ルーチン作業のようなことしかやっておらず、
もっと難易度が高い事をやってみたい。

【マイナス印象】
・つまらないと感じる仕事が発生したら、また我慢できず、離職するのではと思われる
・仕事が難しくなっても、ちゃんとできるのだろうか?

【払拭ポイント】
・ルーチンや単調な仕事を馬鹿にせず、それも重要な仕事だと理解していることを伝える
・前職でのルーチンや単調な仕事に対しても工夫してきた実績を伝える
・チャレンジ精神があることを伝える

【面談での伝え方】
前職では繰り返しルーチンの仕事がほとんどでした。
ただ品質に関わるとても重要な業務でしたので、
精度を上げたりより短時間で終わらせるなど効率化を図り、
就業先にもご評価いただきました。
今はもっと多くのことにチャレンジし、貢献したいと思っています。

⑨ 体調不良

【ケース例】
精神的に体調を崩し、前職を離職した。

【マイナス印象】
・本当にもう働けるようになったのか?
・またすぐに体調を崩して辞めてしまったらどうしようと不安
・自社に勤めているときに体調を崩してほしくない(労災を恐れている)

【払拭ポイント】
・医師の診断で就業可能と言われていることを伝える
・今は元気で日常生活を過ごしていることを伝える
・体調を崩した原因が何だったのか伝える(今後の仕事でその原因と同じ要素がないなら比較的安心)

【面談での伝え方】
前職では毎日の激務が原因で精神的に体調を崩し退職しました。
その後通院し2ヶ月間回復に努め、今は何の支障もなく日常生活ができており、
医師からも仕事復帰可能と診断をもらっています。

【補足】
病気も個人情報ですので、派遣先に伝える義務はありません。
なので伝えるかどうかは、ご本人にお任せします。
筆者としては、可能な範囲で(伝える内容や誰までに伝えるか等)派遣先に伝えた方が安心かな、と考えます。
何をどう伝えるか、伝え方は派遣会社に相談ですね。
就業中に病状が再発し業務に支障が出ると、派遣スタッフと派遣会社は、派遣先からの信頼を失いがちです。
(「そもそも言う必要がないんだから、別に問題ないですよ」とおっしゃる方もいますが、現実はそれが通じないことも多々あります)
派遣会社によっては、派遣先に対してずっと隠し通すところもあれば、顔合わせ時や就業前に求職者の許可を得た上で(必要に応じて範囲を絞って)派遣先に伝えるところもあります。

⑩ 学業専念(留学や学校入学など)

【ケース例】
将来やりたいことがあり専門学校に通うために退職した。
専門学校を卒業した今、就職活動をしている。

【マイナス印象】
・『将来やりたいこと』は諦めたのか?
諦めた →飽き性ですぐ辞めると思われる 
  諦めてない →また将来に向ってすぐ辞めちゃうかも

・その『将来やりたいこと』がうちの会社で実現できるのか?
(ぜんぜん違う場合、すぐ辞めてしまいそう)

【払拭ポイント】
・諦めている場合でも、諦めていない場合でも、派遣就業に支障がないこと(必要な期間ちゃんと働けること)を示す

【面談での伝え方】
例1)将来デザイナーになりたく、前職を退職し専門学校に通っていました。
現在学校は卒業し、フリーでデザイナーの仕事もしていますが、
それだけでは生活が難しいため、就職活動をしています。
3年後にはデザイナーの仕事で食べれるくらいに頑張りたいので、
それまでは正社員ではなく派遣で仕事をしたいと考えています。

例2)実際に学校に通ってみて卒業まで頑張ったのですが、
本業にするくらいの覚悟は持てなかったのが正直な気持ちです。
今後デザインは趣味でやりながら、ワークライフバランスが取れやすい
派遣の仕事をしたいと考えています。

退職理由を伝えるポイントの共通点

ここまでで10通りの退職理由の伝え方事例を紹介しましたが、
どれにも共通して言えることがあります。

この共通点を覚えておけば、伝え方の内容や言い回しは、
状況に応じて自由に変更できるようになります。

ポイントの共通点

✔︎ 自分でなんとかしようと前向きに考えたり動いたことがある。

✔︎ 嘘をつかないこと。誰にも相談してないのに、「派遣会社と相談して」「派遣先の上司と相談して」と言わない。

✔︎ 退職が将来に向かった一歩になっていること。

どの退職理由も、あって当然のものばかりです。

大事なことは、「嫌だったから辞めた」ではなく、

「嫌だったから、良いように変えたくて転職を希望した」

と前向きな姿勢を持つことです。

補足:面接などで、採用側が気にしていること

『採用する側は、面接や顔合わせ(職場見学)で、何をチェックしているのか』を解説します。

もとよし

筆者は自分の部下を採用面接するなど、採用面接にも関わってきました。
採用側の目線として、補足としてお伝えします。

正社員と派遣 採用側が気にするポイントの違い

正社員採用と派遣社員登用との間でも、
採用側が気にしているポイントが異なります。

以下、表で比較しました。

▼採用側が気にしていること

項目正社員採用派遣社員登用
就業期間出来ればずっと在籍し、骨をうずめてほしい。仕事があるまでの間だけいてほしい。契約終了時期は仕事の有無で決まる。短期でも長期でも、最後まで契約満了してもらうことが最重要
業務レベル年齢が高いほど即戦力を求める。現役で働ける時間が短いため。逆に若い場合は、「育てる」。最終的に戦力の期間が長く、ペイできれば良い。基本的には即戦力を求められることが多い。派遣期間が短いほどその傾向は強い(教育の時間が少ないため)。
協調性将来期待する分、所属部門以外とも関係性を築けるコミュ力が求められる。会社全体と協調してほしい。所属部門の中だけ、あるいは仕事で関連する部門とだけ、協調してくれれば良い。
責任感自分の仕事が、会社へどんな影響があるのか理解が必要。自分の仕事のミスや自分が抜けることでどんな悪影響があるのか。もちろん自分の仕事に責任を持たねばならないが、会社への影響までは意識しなくても登用OK。途中で投げ出さない、契約満了する、という気持ちがあれば良い。
帰属意識必須。会社の理念に共感し、理念を実現する行動をとることを求められる。基本、求められない。与えられた業務(もしくはそれ+αの仕事)をやってくれれば良い。
将来性成長してほしい。より責任がある仕事を行なったり、役職がある立場になってほしい。会社を引っ張る人材になってほしい。基本、求められない。将来的な雇用を約束できているわけでもないため。直接雇用に切り替わる際には求められる。

一概に全ての採用側が上記の考え方、というわけではありませんが、
おおよそ当たっていると思います。

採用側が、派遣に求めていること

先ほどの表から、派遣において、
採用担当者に見せたいポイントは、以下3つです。

① 約束の期間働きます、と伝われば良い(ずっと生涯勤め続けることは不要

② 会社への貢献より、所属チームへの貢献が出来れば良い。

③ 自分の仕事を責任をもって完遂することが重要。

 ここでの仕事とは、必要とされる期間、必要とされることをやる、という意味。

派遣先に、この3つが大丈夫そう、と思われたら、退職理由が原因で見送りになる可能性は激減します。

まとめ

✔︎ 退職理由には、相手にマイナス印象を与えるものと、そうでないものがある

✔︎ マイナス印象がある退職理由であっても、好転したいための転職であると、前向きな姿勢や表現が大事

✔︎ 派遣においては、必要とされる期間、必要な戦力となる、ということが派遣先に伝われば、退職理由が原因で見送りになる可能性は圧倒的に低くなる

※派遣から正社員転職を目指す方へ
「派遣から正社員になりたい!」という方はたくさんいらっしゃいます。私も派遣で働いたことがあるので、気持ちはよくわかります。転職するならエージェントの利用は必須。中でもオススメの7選をこちらの記事でご紹介しています。
 ≫人材業界経験者がオススメする、正社員転職エージェント7選

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